キャブレターオーバーホールの続きです。前回は(取外し・分解・洗浄)まで行いました。その後、注文部品が届いたので早速(組立・取付)と(始動と調整)をやってみました。
組立は分解の逆をやればいいのですが、やはり資料はあったほうが間違いない。「サービスガイド」の(分解図)は心強い参考書です。そして分解時の写真も撮っておくと役に立ちます。
各部品の位置は分解写真を見ると分かりやすい。それらを参考にすると迷わずに組立られる。そういう意味では前回ブログの分解記事と写真は、何気に備忘録としての役目になっています。
管理人的には分解よりも組立のほうが遥かに簡単でした。分解の時は何がどうなっているのか?という、初めて見るものばかり。だから戸惑いながら恐る恐るやったという感じでしたよ。
キャブレターは上部と下部の2室に分かれています。で、先ずは上部から組立開始です。上部には交換する部品はありません。全て既存の部品を組み込みます。注意点はダイヤフラムです。
薄いゴム製の皮です。これが破れたりするとスピードが出なくなるらしいです。既存のダイヤフラムは綺麗で弾力もあり問題はありません。装着時に傷めないように慎重に取り扱います。
他の部品は(分解図)の通りに組み上げて行くだけ。面倒だったのは、ニードルジェットがハマる位置を探すのが難しかったかな。それさえなければ、ものの5分で終わってしまう上部です。
下部も上部と同じく(分解図)の通りに組み上げて行くだけですが、(分解図)が斜め上からの図だからどこの穴に何を入れるのか分からない。そこで分解時の写真を参考にします。
キャブレターの不具合のほとんどは、この下部に問題が生じるようです。劣化したガソリンのゲル状物質が溜まる場所でもある。今回はメインとパイロットのジェット類とOリング等を交換。
下部は戸惑う作業もなくサクサクと進行。プラスチック製のフロートだけは優しく扱いました。繊細華奢でデリケートな作りなので、変な力が加わったら壊れそうな感じです。
(メインジェット・パイロットジェット・ニードルバルブ・フロート)を納めたら、ガスケットを付けて蓋をします。最後にチョークやアイドリングスクリューを付けて作業完了!
外側は特に何もしませんでした。オーバーホールついでにピカピカに仕上げる人もいるけど、そんなことをしたらキャブレターだけ浮いてしまいそう。古いバイクだからこれでいいのです。
自分で言うのも変ですが、ここまでのオーバーホール作業は実にスムーズに運びました。始める前は面倒な気分と不安だらけでしたが、始めてみると意外にスムーズで楽しかったかな。
おっと、まだ終わってはいませんでしたね。バイクに装着して始動させて、調子を整えるまでは気は抜けません。動かなかったら、それは悲惨なことになります。やり直しだけは勘弁です。
それでバイクへの取付ですが、これには苦労させられました。横幅に余裕がないから、どうやっても入らなかった。そこでインシュレーターを外そうとしたら、何とネジ山を潰してしまって。
結局、インシュレーターを外すのは諦めて、どうしたら入るのか考える人になりましたよ。ここが素人の弱点ですね。誰に習うわけでもなく、自分で考えてやるしかない。どうしようか?
右側のエアクリーナーダクトはある程度は動くようだ。それを限界の力を込めて後ろ側に引っ込めて、その拡げたスペースにキャブレターを挟み込むしかなさそう。一人で出来るのだろうか。
汗だくになりながら何度かトライするも、左手でキャブを持ち右手でエアクリーナーダクトを引っ張る作戦は無理だった。そこでエアクリーナーダクトをフレームに引っ掛ける作戦に変更。
先ずダクトを両手で力一杯後ろに引いて、左に曲げてフレームに突っかえさせる。数回のトライで成功したが、変な体勢で強引にやったものだから・・背中の筋を痛めてしまった。痛いぞ!
とりあえず痛いのは我慢しよう。キャブレターは余裕で入りインシュレーターに差し込む。そしてダクトを戻してキャブレターに差し込みトライ。これも何とか入れて装着完了出来た。
途中で背中を傷めたので写真撮影どころではなかったが、フレームに突っかえさせたダクトを撮っておけば良かったと思う。アクセルワイヤー・ガソリンホースを付けて作業は終わった。
直ぐにエンジンをかけてみたいが、背中が痛いのでちょっと休んでからにしよう。いや、でもマジに痛い。背中の筋がどうにかなってしまったようで、寝っ転がろうとすると激痛が走る。
身体のことも考えず年甲斐もなく、クソ意地になって力を入れ過ぎたかな。身体が固くなる冬ならわかるが、夏にもこんなことになるとは。残念だが、確実に老化は進んでいるようだ。
2時間ほど身体をクールダウンして休むと、背中の痛みも少しマシになってきた。この感じならキック連発も出来そう。さて、いよいよ始動テスト。久しぶりの期待と不安のドキドキ感だ。
ガソリンコックをONにしてスイッチON。チョークを引いてキック!・・かかる気配がない。キック10回でもう一度ON・OFFをチェック。そしてキャブレターの組立を回想したり・・。
何か間違えて組み込んだ?部品が足りないのか?・又は今度はガソリンタンクが詰まったのか?・ん、ガソリン?・・ここでガソリンコックをリザーブにして、キック2回目にして始動!!
おぉ、かかった!動いてくれた・・何だよガス欠だったのかよ。これには短絡的な自分の判断に対して呆れましたね。アホ丸出しだ。でもエンジンがかかって本当にホッとしましたよ。
それにしても、ガス欠だったとは・・。最初からそれに気が付いていたら、キャブレター清掃なんてやらなかったはず。リザーブで動かして、たぶん調子悪いなりに乗っていたと思う。
この大きな勘違いを引き起こした原因だが、燃費がリッター20km走るバイクのはずが、たった10kmしか走らなかったということ。このバイクは9Lタンクで7L消費でリザーブになる。
距離計は75kmだったので、せいぜい4L程度の消費だと思っていた。リザーブまで3L残っている計算なので、ガス欠なんて1mmも考えなかった。状況判断がなってない管理人である。
とは言っても、調子が良くなかったことは事実。近い将来はキャブレターのオーバーホールは避けられなかったと思う。判断ミスとはいえ、オーバーホール実行は無駄にはならないはず。
ところで、エンジンがかかったということは、キャブレターの組立に間違いはなかったということ。プロに任せると交換部品含めて15,000円位だろうか?それを3,000円位で済んだわけだ。
そう考えると、お得感が大きく達成感も倍増だ。再始動後はアイドリングも安定していて、当たり前だが調子が良い。エンジンが熱いとチョーク引かなくてもエンジンがかかるようになった。
その後はパイロットスクリューでガスの濃さの設定を始める。なかなかベストの位置が決まらない。この作業が一番時間がかかりそうだ。この記事を書き終えても続けているに違いない。
以上でキャブレターオーバーホールのレポートは終了します。コロナ禍の中のいい暇潰しになりました。そして、自己満足の備忘録のような記事になってしまったような。・・それではまた!
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