十里木高原駐車場を出発して展望台をスルーして次の(馬ノ背見晴台)もガスガス。
(なんも言えねぇ)、じゃなくて(なんも見えねぇ)と北島康介選手のような話し方をマネして気を紛らわす。古いネタだけど、ホントになんも見えねぇ!
朝食から5時間経っているのでお腹が空いたのでプチ休憩しておにぎりを食べる。(誰もいねぇ)し(なんも見えねぇ)本来なら目の前に大きな富士山があるはず。
この先で藪の中から原因不明の気配があった。バサバサバサという草を掻き分けて走り去るような音が!かなり大きな音だったので鳥肌が立った。
実は(用を足している時に)その気配と音がしたからビックリ。熊に襲われていたかと思うとゾッとする。冷静に考えると熊ではなく鹿かイタチか鳥類かも知れない。
熊は人間の声に反応して逃げるらしいので、それからは怖いので時々アーとかワーとか奇声を上げながら歩くようにした。こういう時は他の登山者がいて欲しい。
森林の中はセミの鳴き声がシャワーのように降り注ぐ。それと強風で煽られる木々の擦れ音が気になる。霧で薄暗いし何となく不気味だ。
次の案内板が(平坦地)という表示。何が平坦地?もしかしてこの5m四方の場所が平坦だから平坦地か。よくわからぬ。基本的に傾斜地だと思うのだが。
そして越前岳の頂上に到着。やっぱり(なんも見えねぇ)。バカなことに標識を見間違えてEchizendake peak→を見て勘違いしてさらに→方向に10分程度先まで歩いてしまった。
霧のガスと強風で何も感動の無い山頂。そんな中で唯一の癒しが可愛い「お地蔵さん」でした。こんなに表情の素敵なお地蔵さんは見たことが無い!
管理人は基本的にお地蔵さんは興味がなく写真は撮らないのだけど、このお地蔵さんの何とも言えない愛らしい表情に心を動かされました。
このお地蔵さんは比較的新しい感じで作った人が誰だかもわかりませんが、きっと優しい気持ちの人が作者だと思います。本当に癒されます。
頂上は(なんも見えないし)霧と強風で冷えるので休憩はせず下ることにしました。その霧のガスで帰路を間違えることになり痛恨のミスをやらかします。
降り口は正しかったのですが数分後の分岐に気がつかなくて、右に行くべきところを左に行ってしまったのです。視界が悪いから見過ごしてしまったわけです。
やはり視界が悪いというのは初めて歩く山道はハンデ以外の何物でもないことを思い知った。自信を持って(間違っているから戻ると)決断できなかった。
途中で道が荒れていて凄い難所があって、そこで初めて誤りに少し気が付いた次第。後ほど確認したら山の地図の点線の要注意ルートだった。本当にヤバイ話です。
見たことない大きなキノコを見て、こんなの行きにはなかったよね?というカミさんとの会話で完全に道が間違っていることを確信。なんも言えねぇ!言葉が出ない。
今さら引き返して上りの急坂を戻るのは嫌だから、ヤケクソでそのまま下ることを決断。そのルートは大回りルートになるけど一応駐車場に戻れることを地図で確認。
どうやら「勢子辻」(せこつじ)という場所に向かっているようだ。越前岳から観て駐車場は真北だけど、この間違いルートは北西方向に下りることになる。
真逆の反対側の南方向じゃなくて良かった。そうなったら駐車場に戻れない。下り切ると林道に出る。その林道をひたすら歩くと駐車場に戻れるのだ。
林道の終点には進入禁止のバリケードが設置されていた。この先で舗装道路に合流して右折して約10分で駐車場だった。霧がさらに濃くなってきた。
そういえば頂上からここまでの下りルートは誰とも会っていない。登りの途中でトレラン青年に抜かされただけだ。こんな日に山に入るのはおバカさんということかな。
駐車場に戻ったらそれから箱根の温泉宿に向かわなくてはならない。明日は強羅箱根公園内で陶芸教室の体験を行う予定なのだ。
今回は霧とガスで景色は楽しめず道も間違えて散々たる登山となってしまった。これでは山の良し悪しは語れない。遭難しなかっただけ良かったと思うしかない。
それと奥多摩等に比べて案内標識が少ない。ちなみに間違えたルートは一つも「勢子辻→」という案内表示はなかった。赤いテープが時折あるだけだった。
良くないことばかりの登山になったけど、唯一の救いは可愛い「お地蔵さん」に逢えたことかな。晴れていたら眺望が良さそうなのでもう一度チャレンジしたいと思う。
その時に改めてこの山の魅力を判断したい。
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