ふくらはぎ付近の静脈がボコボコと浮き出てくる「下肢静脈瘤」。主な症状は下肢の(むくみ)(ダルさ)(ほてり)(皮膚炎)(こむら返り)。管理人はその症状の全部が該当する。
命に係わる病気ではないので放置していたけど、最近は症状がかなり悪化してきた。下肢の皮膚の痒みが慢性的になり、毎日オロナイン軟膏を塗らないと痒みが止まらなくなった。
歩行の際の足も重くてダルい。一番厄介なのは夜中にふくらはぎがツルことだ。あれは熟睡を妨げられて最悪である。見てくれなんてどうでもいいが、痒み・痛み・ダルさは何とかしたい。
体質か遺伝か又は職業病なのか?「下肢静脈瘤」は10人に1人が発症。原因は足の静脈の逆流防止弁の動きがダメになって、静脈の血流の流れが滞り静脈がコブ状に浮き出てしまうのだ。
管理人は現在、不整脈治療で順天堂の(循環器内科)に通っている。で、事のついでなので「下肢静脈瘤」の状態も診てもらうことにした。下肢静脈瘤は(心臓血管外科)になるという。
単なる足の静脈の不具合なのに何で(心臓血管外科)なんだろう?(心臓血管外科)というと、心臓に関わる血管を切った貼ったをするイメージ。調べてみると、本来は(血管外科)の領域。
その(血管外科)は日本では普及していないので、便宜上(心臓血管外科)が診療しているらしい。病院によっては(皮膚科)(外科)等が受け持っている。順天堂は(心臓血管外科)だ。
診察前に検査を前もってやっておかなくてはならない。「下肢静脈瘤」の検査は超音波で足の血管内の血流を調べる。両足で1時間程度かかった。そして日を改めて担当医の診察となる。
その(心臓血管外科)の診察がやたらと混んでいる。14時の診察予約が19時になった。いやいや、これにはシビレましたね。実に5時間待たされたわけです。予約なんて全く意味がないです。
当日に新規外来を受け付けて、それを予約の合間に入れているのが原因みたいだ。それにしても5時間待ちは異常だと思う。医師が少ないのか、病院側の対応がお粗末なのか、酷い話である。
さすがに担当医も遅くなったことを謝っていた。しかし冷静に考えると、その医者の責任ではないので責めても意味がない。・・それで診断はというと左足だけ手術を行うとの見解だった。
確かにツったり痒みが出たりは左足だけで、右足は症状らしきものはない。エコー検査で血液の逆流を確認しているので、左足だけの手術は的確な判断だと思う。診断説明は15分位だった。
その後の看護師から(入院前の検査)のことや(入院の注意事項)の説明を受ける。・・それから帰宅したら20時をまわっていた。あまりに待たされ過ぎて、酷い脱力感に襲われましたね。
自分は循環器内科診療のついでだから仕方ないと思っているが、「下肢静脈瘤」だけの診療の人は違う病院をおススメする。特別な理由がなければ別の病院にしたほうが待たされないと思う。
「下肢静脈瘤」専門のクリニック等、待たされることがない病院を選ぶのが賢明。注意点は最適な診断を下し、最新な治療を行えるかどうか。それらを可能にする設備の有無も重要な選択肢。
その点、大学病院は最先端の医療を提供してくれると思うので、診療に待たされるのことに目を瞑れば安心して任せられる。精神衛生上、待たされることもポジティブに捉えることが肝要だ。
「下肢静脈瘤」は自然には治らないとされている。圧着ストッキングを着用したり、マッサージ等で症状の軽減は出来る。静脈瘤を改善する薬はない。根本的に治すには手術するしかない。
手術は静脈瘤になった静脈を閉鎖又は除去すること。ダメな静脈の機能を停止させても、残っている正常な静脈が機能を引き継ぐらしい。ダメなパーツは使えなくするという手術なのだ。
手術の方法は色々あって、(硬化療法)(高位結紮術)(ストリッピング手術)(血管内焼灼術)(管内閉塞術)等がある。それぞれ一長一短があって、既に時代遅れの術式もあるようだ。
例えば(硬化療法)は硬化剤を注射して血管を閉塞させるという一番簡単な方法だが、デメリットは再発率が高く痛みや色素沈着が伴うらしい。デメリットが多い術式はパスしたい。
ネットで調べると真っ先に出てくる手術が(血管内焼灼術)だ。静脈にカテーテルを挿入し、静脈の内側からレーザーで焼いて消失させる新しい治療法。という説明のサイトが多くあります。
(血管内焼灼術)は2011年に承認された治療法。「レーザー」という単語は(最新)というイメージが、何となく浮かんでしまいそうな響きがある。でも実は、それが最新の術式ではない。
最新の手術方法は(管内閉塞術)「グルー治療」というものだった。2019年に承認された治療法で、静脈内にカテーテルで(医療用瞬間接着剤)を注入し静脈を塞ぐ方法。これが最新療法。
その(医療用瞬間接着剤)をグルーと呼ぶので「グルー治療」。この記事を書いているのが2021年なので、2年前に承認されたホットな術式。この治療を行える病院はまだ少ないようだ。
勿論(管内閉塞術)グルー治療も健康保険の適応の手術である。どちらも悪い静脈を使えなくする手術で、血管内にカテーテルを挿入させる工程は全く同じ。その先の処理方法が異なるのだ。
「レーザー治療」「は血管を焼き消失させ、「グルー治療」は血管を接着させ閉塞させる。麻酔を打つ場所と回数が少ないのは「グルー治療」で、「レーザー治療」は広範囲に麻酔を打つ。
そして「レーザー治療」術後は必ず着圧ソックスを着用する。なので「グルー治療」は患者の体への負担がさらに少なくなり、着圧ソックス着用もしなくていいという進化を遂げている。
当然ながら順天堂医院では(管内閉塞術)「グルー治療」を行っている。下肢静脈瘤の手術は日帰りでも(日帰り入院)となり、一般的な通院とは異なり「入院扱い」になるようです。
それで下肢静脈瘤の手術は11月11日に決定。その準備として(PCR検査)(5種血液検査)(心電図)(胸部レントゲン)を11月5日に行った。日帰り手術だがお決まりの検査は必要だとか。
順天堂は検査はそれほど待たされない。医師の診察は2~3時間待ちは当たり前だが、検査は10分も待てば順番が回ってくる。新型コロナ感染の検査は、鼻に綿棒ではなくて唾液採取だった。
鼻の奥に綿棒挿入は痛いらしいので、唾液でラッキーと思ったのも束の間。唾液を規定量出すのが意外に大変だった。検査30分前から飲食禁止なので、喉が渇いていると唾液が出ない。
当然ながら水・ガム・飴はご法度だ。唾液が規定量に達するまで、ひたすら咀嚼して絞り出すしかない。15分位悪戦苦闘しただろうか。これなら一瞬で終わる鼻に綿棒挿入のほうがいい。
検査の結果、万が一、新型コロナウィルスに感染していたら、電話連絡がきて手術日延期になるとのこと。・・管理人は無事に何事も無く、11月11日に手術を受けることになりました。
入院して手術からその後のことは、次回の記事でご紹介します。手術の内容や流れについて、出来るだけ詳しくお話したいと思っています。当日は意外なことばかりでした。それではまた。
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